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スエード靴を保護する方法 | スプレーでできること・できないこと

スエード靴を手に入れたとき、「何か保護した方がいいのか?」と思いながら、結局そのまま履き始めた経験はないでしょうか。

防水スプレーがあることは知っているけど本当に必要なのか疑問に思ったり、そもそも何を使えばいいのか分からなかったりする方も多いと思います。

この記事では、スエードの「保護」が具体的に何を指すのかを整理した上で、スプレーで防げること・防げないこと、そして正しい使い方まで順を追って説明します。

スエード靴の保護=液体の浸透を防ぐこと

スエードは、革の裏側を起毛加工した素材です。表面が毛羽立っているため、スムースレザー(表革)と比べると、液体が繊維の内部に滲み込みやすい性質があります。

雨水、コーヒー、油など、液体が繊維に浸透すると、乾いた後に染みとして跡が残ります。

染みのついたスエード靴

これがスエード靴のケアにおいて、最も起きやすいダメージです。

スエード靴の「保護」とは、この液体の浸透を防ぐこと、つまり防水・撥水の効果を靴に持たせることを指します。

防水スプレーを使うことで、スプレーに含まれる撥水剤がスエードの繊維表面をコーティングし、液体をはじく膜を形成します。

これによって、雨水や液体系の汚れが繊維の奥に入り込む前に、表面で弾くことができます。

スエード靴の保護の手順

手順そのものはシンプルですが、より効果的に使うためのポイントや気をつけるべき点も含めて解説します。

用意する道具

用意する道具は以下の2点です。

どちらも日常のスエードケアでよく使うものなので、まだ持っていない場合はこの機会に揃えておくことをお勧めします。

スエードを保護する道具

1. 豚毛ブラシ

スプレーをかける前のブラッシングと、乾燥後の仕上げのブラッシングで使います。

豚毛は、馬毛などに比べて毛にコシがあり、スエードの毛並みを整えやすいのが特徴です。

2. スエード用防水スプレー

スエード専用の防水スプレーです。

一般的な防水スプレーの中には、スエードに使用すると色が変わったり、繊維が固まったりするものがあります。必ず「スエード対応」と明記されている製品を選んでください。

私がよく使用しているのはコロニルの「1909 SUPREME PROTECT」です。

高い防水・撥水効果があるのと同時に、シダーウッドオイルによって油分を補給して柔軟性を与えることで、毛並みのコンディションを保つことができます。

また、スエードのスプレーには、ニュートラル(無色)と色つきの 2 種類があります。

ニュートラルは補色効果はありませんが、油分を補うことで乾燥による色あせを防ぎ、元々の色味を復元する効果があります。

基本的にはニュートラルを使用して、それでも色を濃くしたい場合に、自分の靴と近い色味のスプレーを選ぶようにしてください。

色つきのスプレーは染料が入っているため、一度使うと色が変わります。色を変えることを理解した上で使用してください。

手順 1:ブラッシング

スプレーをかける前に、まずブラッシングを行います。

スエードの表面に埃や汚れが残った状態でスプレーをかけると、汚れをそのままコーティングしてしまい、後から取り除くことが難しくなります。

靴全体をくまなくブラッシングして、毛並みの表面についた埃や汚れを取り切ってください。

手順 2:スプレーを吹いて乾燥させる

靴から 25〜30cm 程度離した位置からスプレーを吹きかけます。

近すぎると特定の箇所にスプレーが集中し、ムラになる原因になります。靴全体に均一にかかるよう、スプレーを動かしながら吹きかけてください。

スプレーをかけた後は、直射日光や熱源を避けた風通しの良い場所で乾燥させます。

乾燥時間の目安はおよそ 15〜30 分ですが、使用する製品の指示に従ってください。

手順 3:毛並みを整える

完全に乾燥したら、再度ブラッシングして毛並みを整えます。

スプレーをかけた直後は繊維が固まったような感触になることがありますが、乾燥後にブラッシングすることで元の毛並みの感触に戻ります。

毛並みの向きを一方向に揃えることで、色味が均一に見え、仕上がりが綺麗になります。

よくある質問(FAQ)

スエード靴の保護について、よくある質問に答えます。

Q. スプレーを使う頻度は?

A. よく履く靴であれば "2 週間" に一度かけ直します。

私自身は、新しいスエード靴を手に入れたら、履き下ろす前に必ずスプレーをかけます。履き始めて間もない靴に雨染みができてしまうのは、やはり避けたいからです。

その後は、2 週間に一度の頻度でかけ直します。

また、雨に当たった後や、靴を洗った後は撥水効果が落ちているため、その都度スプレーをかけます。

この時、濡れた状態の靴にスプレーをかけないようにしてください。繊維が水分を含んでいる状態でスプレーをかけると、水分と撥水剤が混ざり、均一なコーティングが形成されません。

靴が完全に乾いた状態でスプレーを使用するようにしましょう。

Q. 防水したスエード靴は雨の日に履いても大丈夫?

A. 基本的には、雨の日のスエード靴はおすすめしません。

起毛素材であるスエードは、本来水が染み込みやすいです。スプレーの防水・撥水効果は完璧ではなく、もしものときの「保険」としての意味合いが強いです。

小雨程度であれば問題なく履くことができますが、防水スプレーを噴いているとはいえ過信は禁物です。雨の日にスエード靴を履くのは控えたほうが無難です。

どうしても雨の日に革靴を履かなければならない場面では、スエード靴ではなくシボ革など傷やシミが目立ちにくい素材の靴を選ぶのがおすすめです。

ソールはラバーソールのチャッカブーツが一足あると、雨の日でも安心して履けます。

Q. スプレーなしでスエード靴を保護する方法はある?

A. スプレーなしでスエード靴を保護する方法は、実質ありません。

ブラッシングやシューツリーといったシューケア用品は、靴のコンディションを整えるためのものであり、液体の浸透を物理的に防ぐ効果はありません。

自宅にある素材でスプレーの代わりになるものも、素材を傷めるリスクがあるため推奨できません。

スエード専用のプロテクタースプレーを使用するのが、最も確実な方法です。


防水スプレーは、スエード靴を液体のダメージから守るための唯一の手段です。まだ使ったことがない方は、次に靴を履く前に一度試してみてください。

また、スプレーの前後に欠かせないブラッシングについては、スエードブラシの使い方で詳しく解説しています。日々の手入れと合わせて、参考にしてみてください。

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